
こんにちは。井口歯科クリニック受付の井口です。
突然ですが、「舌先は普段どこにありますか?」と聞かれたら、どこを思い浮かべますか?
私は以前、「下の前歯の裏側」と答えました。
ところが、正しい舌の位置は上顎(上あご)だと知り、とても驚きました。
そもそも、それまで舌の位置について考えたことすらありませんでした。
今回は、私自身が舌の位置について知り、実際に「あいうべ体操」を続けて感じた変化についてお話しします。
正しい舌の位置はどこ?
舌をリラックスさせて口を閉じたとき、舌先は上の前歯の少し後ろにある上顎に触れているのが基本的な位置です。
舌全体も上顎に自然に沿っている状態が理想的です。
ところが、舌の筋力が弱かったり、舌が下がっていたりすると、舌が上顎につかず、口の中で低い位置にあることがあります。
このような状態を「低舌位(ていぜつい)」といいます。

自分の舌の位置を確認してみましょう
では、普段の舌の位置を簡単に確認してみましょう。
方法① 舌先を上顎につけてみる
口を軽く閉じ、舌先で上の前歯の裏側を触ってみます。
そこから舌先を、上顎に沿って少しずつ後ろへ移動させてみてください。
歯の裏側から少し後ろに進んだところに、舌が自然に収まりやすい場所があります。
ここが舌の基本的な位置です。
方法②「タン」と音を鳴らしてみる
もう一つ簡単な方法があります。
口を軽く開けて、舌を上顎につけて「タン、タン」と音を鳴らしてみましょう。
そのときに、舌が最初に上顎に触れる場所を確認してみてください。
普段、舌がどこにあるのか意識したことがない方は、一度試してみると面白いかもしれません。
舌の位置を改善するには?
舌の位置を意識する方法の一つに、舌の筋肉を使うトレーニングがあります。
その一つが「あいうべ体操」です。
あいうべ体操とは?
あいうべ体操は、
「あー」
「いー」
「うー」
「べー」
と口や舌を大きく動かす体操です。
口周りや舌の筋肉を動かすことで、口腔周囲筋や舌の機能を意識するきっかけになります。
特別な道具も必要ないため、自宅でも簡単に取り組むことができます。

あいうべ体操のやり方
大きく、ゆっくり口を動かします。
①「あー」
口を大きく開きます。
②「いー」
口を横に大きく広げます。
③「うー」
唇を前に突き出します。
④「べー」
舌をできるだけ前に出します。
これを繰り返します。
無理のない範囲で、毎日の習慣として続けることが大切です。

私自身が「あいうべ体操」を続けてみました
私は5年ほど前に「あいうべ体操」を知りました。
ただ、毎日行うようになったのは2年ほど前からです。
朝と夜の歯磨き後に30回行うと決め、毎日の習慣にしています。
そして、2年間続けてみて、自分自身ではいくつかの変化を感じています。
舌の位置を意識できるようになった
以前よりも、舌先が上の前歯の後ろあたりに自然にあることが増えました。
口をぽかんと開けることが減った
以前は「口がぽかんと開いている」と言われることがありましたが、現在はそのような状態が少なくなったと感じています。
鼻呼吸を意識するようになった
舌の位置を意識することで、普段の呼吸についても意識するようになりました。
もちろん、これらは私自身が感じた変化であり、すべての方に同じ変化が起こるわけではありません。
舌の位置・歯並び・呼吸には、こんな関係があります
舌の位置や口周りの筋肉の使い方は、歯並びや呼吸とも関係しています。
特に成長期では、歯並びや舌の位置、呼吸の仕方などが互いに影響し合うことがあります。
イメージとしては、次のような流れです。
歯列が狭くなる
↓
舌が正しい位置に収まりにくくなる
↓
舌の位置や口周りの使い方に影響する
↓
鼻呼吸がしにくく、口呼吸につながる
また、矯正治療によって歯列を適切な位置へ整えることで、舌が収まりやすいスペースができ、鼻呼吸がしやすくなります。

ただし、歯並びや口呼吸にはさまざまな要因が関係しているため、すべての方が同じ経過になるわけではありません。
「歯並びだけでなく、舌の位置や呼吸も気になる」という場合は、歯科医院で相談してみましょう。
まとめ
舌は普段あまり意識することがありませんが、正しい位置を知るだけでも、自分の口の使い方を見直すきっかけになります。
今回ご紹介したポイントは、
- 舌先は上の前歯の少し後ろにある上顎を意識する
- 舌が下がっている状態を「低舌位」という
- 口がぽかんと開く方は舌の位置も意識してみる
- あいうべ体操など、舌や口周りを動かす習慣をつくる
- 歯並びや口腔機能が気になる場合は歯科医院に相談する
ということです。
私自身も、朝と夜の歯磨き後にあいうべ体操を続けています。
これからも毎日の習慣として続けながら、正しい舌の位置と鼻呼吸を意識した生活を心がけていきたいと思います。
皆さんも、まずは今日から「今、舌はどこにあるかな?」と意識してみてくださいね。
【監修】井口歯科クリニック 院長井口
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