目次
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むし歯がないのに歯が痛む…その理由
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TCH(歯の接触習慣)とは?
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なぜTCHで歯が痛くなるのか
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日常診療の中で感じるTCHとの関係
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まとめ 〜日常の小さな習慣が歯を守ります〜
1. むし歯がないのに歯が痛む…その理由
「むし歯はありませんよ」と言われたのに歯が痛む。
夕方になると、なんとなく違和感が強くなる。
このようなお悩みで来院される方は、実は少なくありません。
その原因のひとつとして考えられるのが、TCH(歯の接触習慣)です。

2. TCH(歯の接触習慣)とは?
TCH(Tooth Contacting Habit)とは、
上下の歯を無意識のうちに接触させ続けてしまう習慣のことをいいます。
こんにちはドクターの村木です。
このテーマについて理解を深めるため、
咬合やブラキシズムに関するセミナーを受講し、
あらためてTCHについて整理しました。
本来、リラックスしているときには、
上下の歯はわずかに離れており、
「安静空隙」と呼ばれるすき間があるのが正常です。
しかし、
・パソコン作業中
・スマートフォンを見ているとき
・集中しているとき
・緊張やストレスを感じているとき
このような場面で、知らず知らずのうちに歯が触れ続けていることがあります。
3. なぜTCHで歯が痛くなるのか
「強く噛みしめていないから大丈夫」と思われがちですが、
問題になるのは力の強さよりも、続いている時間です。
重要なのは、
「力 × 時間」という考え方です。
TCHが長時間続くと、
・歯根膜や咬筋への持続的な圧迫
・血流の低下(虚血)
・低酸素状態
・再灌流による活性酸素の発生
・神経の過敏化
といった変化が起こり、
むし歯がなくても歯の痛みを感じることがあります。
歯そのものが壊れているわけではなく、
神経が敏感な状態になっている可能性も考えられます。
4. 日常診療の中で感じるTCHとの関係
原因がはっきりしない歯の痛みや、
夕方になると悪化する違和感、
なかなか改善しない知覚過敏。
こうした症状の背景に、
TCHが関与しているケースも少なくありません。
「歯が痛いのに原因がよく分からない」
そんなときは、「普段、歯が触れていないか?」という視点を持つことがとても大切です。

5. まとめ 〜日常の小さな習慣が歯を守ります〜
TCH(歯の接触習慣)は、
日常生活の中で無意識に起こる、とても身近な習慣です。
強い力でなくても、
弱い力が長時間続くことで、
歯やその周囲の組織に影響を与えることがあります。
むし歯がないのに歯が痛む場合、
「歯が触れていないか」を意識することは、
症状改善への大切な一歩になります。
毎日のちょっとした習慣が、
歯の健康を大きく左右することがあります。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

