なるべく削らない・
抜かない・
痛みに配慮した治療
当院では、歯をなるべく削らない、抜かない治療を心がけております。入れ歯やブリッジはもとより、天然歯のように噛めるインプラント治療においても、天然歯に勝るものではありません。いつまでも快適に食事や会話を楽しむためには、天然歯の寿命を縮めないことが重要です。
また、痛みを懸念している方にも歯科治療を受けていただけるように、痛みに配慮した治療を心がけております。より多くの歯を残すための治療を受けたい、治療時の痛みが気になるという方は当院までお気軽にご相談ください。
むし歯治療で
一番大切にしていること
当院のむし歯治療では、なるべく長くご自身の歯で過ごしていただくために、歯の保存を最優先に考えた「MI(Minimal Intervention=最小限の侵襲)治療」を行っております。視野を拡大できるマイクロスコープを使用し、むし歯と健康な歯の境目を確認したうえで、むし歯の部分だけを削ります。それにより、むし歯治療によって歯の寿命が縮まることを最小限に抑えます。
むし歯とは
むし歯は、歯垢に含まれるミュータンス菌が糖質やタンパク質を分解して酸を出し、歯を溶かす病気です。歯質の問題、糖質の存在、ミュータンス菌の棲息の3つが重なることでむし歯を発症します。また、酸で溶け出した歯の成分が歯へと戻る「再石灰化」の作用の強さや甘い物を食べる頻度、セルフケアの質なども関係しているなど、むし歯のリスクは人それぞれです。
当院では、むし歯になりにくい口腔環境へ導くために、根本的な治療と治療後の十分なサポートを行っております。
当院のむし歯治療
う蝕検知液の使用
う蝕検知液は、むし歯の部分と健康な歯質を視認できる薬剤です。削るべき部位が明確になるため、より多くの歯質を残せるようになります。
確実にむし歯を治療するために
当院では、むし歯の有無を診断するレーザー「ダイアグノデント」を使用しております。診断が難しい初期むし歯も治療の可否を高精度で診断できます。
むし歯は、エナメル質が溶けてから内側の象牙質を溶かすものですが、エナメル質がほとんど溶けていないのに象牙質が大きく溶けている場合があります。このようなむし歯を見逃すと、早々に神経に達し、歯の寿命を大きく縮めることになりかねません。
ダイアグノデントを使用すれば、このような特殊なタイプのむし歯も発見できる可能性が高まります。経験や勘だけに頼った治療ではなく、むし歯を数値化して確認できるため、治療の精度が向上します。
拡大鏡による精密むし歯治療
むし歯治療では、むし歯の部分を完全に除去する必要があります。そのため、健康な歯質を含めて大きめに削ることが通常です。しかし、健康な歯質は削れば削るほどに歯の寿命が縮まります。そのため当院では、拡大鏡でむし歯と健康な歯質の境目を把握したうえで、削る量を最小限に留めております。
また、詰め物をする際も、歯の形態を細かいところまで確認できれば、より精度が高い補綴治療が可能になります。
拡大鏡を使用するメリット
- 歯を削る量を抑えられる
- 詰め物の精度が高まることでむし歯の再発リスクを軽減できる
- 歯の寿命が縮まるのを最小限に抑えられる
むし歯の進行
むし歯は自然に治癒しないため、各段階の症状を確認したうえでなるべく早く治療を始めることが大切です。
CO:ごく初期のむし歯
虫歯菌が出す酸によって象牙質の表面を覆うエナメル質の成分が溶け出します。白く濁って見える程度のため、自分では見つけられない場合もあります。この段階では、丁寧なブラッシングとフッ素塗布による歯の再石灰化の促進によって、改善が期待できます。
C1:エナメル質のむし歯
エナメル質に穴があいた状態です。むし歯の部分を削って、詰め物で補修します。また、歯磨きの質を高めるためのブラッシング指導やフッ素塗布でむし歯の再発を抑えます。
C2:象牙質のむし歯
エナメル質の下にある象牙質に穴があいているむし歯です。冷たいものや甘いものがしみるようになります。治療では、むし歯の部分を削って詰め物をしますが、進行している場合は削る量が多くなるため被せ物が必要です。
C3:歯の神経に達したむし歯
歯の内側にある根管内を通る神経に達したむし歯です。何もしていなくても激しい痛みが生じます。この段階では、歯の神経を取り除いて根管内に薬を詰め、被せ物をする「根管治療」が必要です。
C4:歯根だけが残っているむし歯
歯茎から出ている部分の歯のほとんどが溶けた状態です。歯の神経が壊死しているため、痛みはありませんが、放置すると歯根の先に膿が溜まって再び痛み出します。根管治療を適用できない場合は、抜歯をして入れ歯やブリッジ、インプラント治療などで歯を補います。