こんにちは、歯科医師の村木です。
歯の根管に亀裂や破折が生じている時の歯の保存についてWEBで開催されたセミナーを受講しました。
歯の破折が原因で抜歯になるケースは2005年では11%でしたが2018年では18%になり増加しています。神経がある歯で破折が原因で抜歯になる歯は3%、神経をとっている歯では27%と神経をとっていると9倍も高くなります。
根管治療を行っても中々改善される事が無い場合は根が破折していてそこから感染が起こっている可能性があります。今回のセミナーでもレントゲン写真では分からないですがCTを撮影すると根の破折がみられた症例がありました。CTで必ず破折が分かる訳では無いですがCT撮影は歯の状態を確認するのに有効です。
一般的に歯科治療では根の破折が確認されると抜歯と診断する事が多いです。講師の根管治療専門医の先生方も破折があれば抜歯をまず考えそれでも根管治療をするか患者様と相談すると説明されている先生もいました。別の先生では割れている状態によっては1度歯を抜いて綺麗に汚れをとり割れている部分を接着して元の歯があった所に戻す再植の症例もみせて頂きました。
歯の状態にもよりますが当医院も以前から根破折している場合は清掃して接着させる方法や再植を行う治療方法もあります。
今回の講義は講師の先生方の説明が分かりやすく内容も良くとても参考になりました。